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事業内容
輸出検疫および国内流通検査サービス事業
種苗・農産物の輸出・品質管理に関する研究開発・検査
輸出検疫検査
2023年4月の改正植物防疫法の施行により、農林水産大臣の登録を受けた登録検査機関が植物防疫所に代わり輸出検疫検査を実施する制度が開始しています。
当社は登録検査機関(第11号)として認可を受け、輸出検疫に係る検査(精密検査・目視検査)を実施し、検査報告書を発行しております。


国内流通向け品質管理検査
生産種子の流通前検査、お取引先のご要望に合わせた無病証明など、検疫条件に含まれない品質管理検査も承っております。
病害検査手法の新規開発
諸外国の検疫条件の変更、新規輸出先の開拓などにより、検査が必要な病害虫は増加しています。
当社ではお客様のニーズに対応し、従来検査ができなかった病害虫の検査手法開発についても積極的に取り組んでおりますので、まずはご相談ください。
検査対象病原菌一覧
ウイルス 15種
- ArMV (Arabis mosaic virus)
- CFMMV (Cucumber fruit mottle mosaic virus)
- CGMMV (Cucumber green mottle mosaic virus)
- CMV (Cucumber mosaic virus)
- KGMMV (Kyuri green mottle mosaic virus)
- MNSV (Melon necrotic spot virus:メロンえそ斑点ウイルス)
- SqMV (Squash mosaic virus)
- SCV (Strawberry crinkle virus)
- SMoV (Strawberry mottle virus)
- SMYEV (Strawberry mild yellow-edge virus)
- TBRV (Tomato black ring virus)
- TNV (Tobacco necrosis virus)
- ToBRFV (Tomato brown rugose fruit virus)
- ToMMV (Tomato mottle mosaic virus)
- ToRSV (Tomato ringspot virus)
ウイロイド 7種
- CEVd (Citrus exocortis viroid)
- CLVd (Columnea latent viroid)
- PCFVd (Pepper chat fruit viroid)
- PSTVd (Potato spindle tuber viroid:ジャガイモやせいもウイロイド)
- TASVd (Tomato apical stunt viroid)
- TCDVd (Tomato chlorotic dwarf viroid:トマト退緑萎縮ウイロイド)
- TPMVd (Tomato planta macho viroid)
細菌 11種
- Acidovorax avenae subsp. citrulli (BFB:ウリ科野菜果実汚斑細菌病)
- Candidatus Liberibacter solanacearum
- Pectobacterium carotovorum subsp. brasiliense (野菜類軟腐病・ジャガイモ黒あし病など)
- Pseudomonas cannabina pv. alisalensis (アブラナ科黒斑細菌病)
- Pseudomonas cichorii (レタス腐敗病・キク葉枯細菌病など)
- Pseudomonas syringae pv. maculicola(アブラナ科黒斑細菌病)
- Pseudomonas syringae pv. aptata (テンサイ斑点細菌病など)
- Pseudomonas syringae pv. tagetis
- Rhizobium radiobacter (トマト毛根病など)
- Xanthomonas campestris pv. campestris (アブラナ科黒腐病)
- Xanthomonas hortorum pv. carotae (ニンジン斑点細菌病)
糸状菌 13種
- Albugo macrospora (アブラナ科白さび病)
- Alternaria dauci (ニンジン黒葉枯病)
- Alternaria radicina (ニンジン黒斑病)
- Colletotrichum destructivum (シロクローバ炭疽病など)
- Curvularia australiensis (ローズグラス毛すじ病など)
- Diaporthe destruens (サツマイモ基腐病)
- Diaporthe eres (サクラ類フォモプシス枝枯病)
- Diaporthe gulyae
- Erysiphe cruciferarum (アブラナ科うどんこ病)
- Gibellulopsis nigrescens (レタス・セルリー ジベルロプシス腐敗病)
- Plasmopara halstedii (ヒマワリべと病)
- Pustula helianthicola
- Valsa ceratosperma (リンゴ腐らん病)
センチュウ 2種
- Globodera pallida (ジャガイモシロシストセンチュウ)
- Globodera rostochiensis (ジャガイモシストセンチュウ)
ジャガイモシストセンチュウ類(PCN)検査サービスについてはこちらをご覧ください。
検査員のご紹介
中保 一浩 (KAZUHIRO NAKAHO) 登録検査員(精密・目視)
- 博士(農学)(東北大学)、技術士(農業部門・植物保護)、植物医師(日本植物医科学協会)、土壌医(日本土壌協会)
- 農研機構 中央農業総合研究センター、野菜花き研究部門、植物防疫研究部門において、ナス科野菜の土壌病害防除技術の開発に従事
- 検査・調査診断サービス事業部 事業部長 (農研機構 本部企画戦略本部 主席研究員) (現職)
辻田 理紗 (RISA TSUJITA) 登録検査員(精密・目視)
- 京都大学大学院 農学研究科 修了 修士(農学)
- 種苗会社の病理部門でDNAマーカー・病害試験等の研究開発業務に従事
- 大学では植物病理学分野に所属し、ウリ科植物と炭疽病菌の相互作用についての研究に取り組みました。卒業後は種苗メーカーでDNAマーカー・病害試験や新規検定手法の開発を担当し、望ましい特性を備えた新品種の育成に携わるとともに、産地や流通の現場にも接してきました。研究・現場双方の経験を活かし、診断手法の開発から検査・病害管理まで、お客様が本当に必要とされるサービスを提供します。
松永 航 (WATARU MATSUNAGA)
- 北海道大学大学院 生命科学院 修了 博士(生命科学)
- 北海道大学大学院 農学研究院 植物病原学研究室 博士研究員
- 農研機構 植物防疫研究部門 研究推進部 契約研究員(現職)
- モデル植物シロイヌナズナのトランスポゾンの研究で学位を取得し、博士研究員時は植物ウイルスを利用した技術開発、遺伝子組み換えを利用した物質生産に適した植物の開発等を行ってきました。農研植物病院では、植物の分子生物学的観点から、おもに病害虫の精密診断系の開発を担っています。
総合的病害虫対策コンサルサービス事業
総合防除コンサルティングサービス
改正植物防疫法では、病害虫の発生予防を中心とした「総合防除」を推進することが明記され、令和6年度より各都道府県で計画策定の上総合防除が実施されることとなりました。
当社では総合防除の取り組みに困難を感じている農業現場の皆様に向けて、「総合的病害虫・雑草管理(IPM)」をはじめとする総合防除の実践をサポートするコンサルティング事業を実施しています。
実施例
- 栽培体系への緑肥の導入、土壌病害の発病リスク分析および防除技術の実証
病害虫診断・防除技術提供及び教育サービス
農業現場の皆様が抱えていらっしゃる課題は病害虫をはじめ様々です。
当社には植物医科学協会認定 植物医師®をはじめとする専門研究者が多数在籍しており、種苗生産、栽培、ポストハーベストなどお客様のお困り事にあわせたご提案を差し上げます。技術に関する研究調査のほか、必要に応じて検査サービスをご紹介します。
実施例
- 栽培中の課題に関する最新情報の提供、検査による圃場衛生モニタリング


農研機構の研究成果の社会実装
当社は定款筆頭に「農研機構の研究成果の社会実装」を掲げている会社です。
創業の基盤となった病害虫検査・防除に関する研究成果の社会実装を皮切りに、AI、栽培システム、食品技術、環境などあらゆる分野で研究者と事業者のマッチングを図り、農研機構の研究成果の社会への橋渡しを担いたいと考えております。


